2018〆の一杯【材割黙示録甲斐路】

あけましておめでとうございます。
本年も飼育・採集共に充実させていきたいと思いますので、
何卒宜しくお願い致します。

旧年のシーズン中は灯火機材の導入等、設備面では大きな動きがありましたが、
オオクワガタの飛来は一度もなく、2年続けて1匹は確認できていた記録も、
結局更新できなかった等、幾多もの負け戦を経験しました。
しかしながら、ブログのネタ捻出のため、確実に勝ちで締めくくりたく、
山梨県で河川敷アタックを敢行したのでした。

今回はあまり例のないコラボ出撃となり、
同行頂いたのはティタヌス(ヒラタ)ネタでお馴染み、無銘何処守権兵衛氏。
年に一度できるかどうかという、貴重な他スタッフとの採集でした。
(タイトルにある企画名とは何の関係もありません。)

準備は数日前からと、これまたギリギリになって計画しましたが、
双方攻略してきた場所こそ違えど、目当てとしたのがヒラタクワガタ故、
すぐにどこを攻めるべきかは決定しました。
ポイント近辺へは前日入りし、1泊してからのスタートです。

翌朝、関東を取り囲むような雪の知らせがあり、
無理に西や日本海側へ進出しなかったのが正解であったことに安堵しつつ、
目的の河川敷へ。
航空写真だけでなく、実際に車で周辺を走ってみても感じるヒラタの雰囲気。

夏は深い茂みに覆われ、接近が容易でないことは、
枯れた雑草からよく分かります。
シーズン中、ヒラタが入っていそうな穴、メクレのあるヤナギの林には、
大水で流され、泥に半分埋まったような黒枯れの材、
ヤナギ故細いものの、それなりに深くまで地中部が続いている立ち枯れが。

実際に斧を入れてみると、始めはコクワガタの幼虫が目立ちましたが、

芯近くの木質がしっかりした部分や、立ち枯れを引き抜こうとすると、ポキッと折れた部分から、ひとまわり大きく、頭部の色が少し濃い幼虫が出てきました。

しっかり撮影してやれば分かりやすいのですが、現状ではこのくらいが限度です。
顔面を斜めから見たとき、大アゴの付け根に近い部分に「ハ」の字型のえくぼがあり、
全体を見たときの印象としては、コクワガタの幼虫が不凍液で体を満たし、
半透明に近い状態なのに対して、食い盛りの幼虫そのものの色合いをしています。
また♂の場合、♀ほどではないものの、ほんのりと卵巣のようなものが見受けられます。
見た目が似ており、このような環境から得られるのはノコギリクワガタぐらいですが、
「ハの字のえくぼ」、「卵巣もどき」が見られません。

確実な幼虫をGETでき、材の残りと割りカスを埋め戻し、お互い満足して撤収しました。
帰宅後、既に3齢幼虫であることから、これ以上の成長はあまり見込めないものの、
アンタエウスの飼育に用いている菌床へ投入しました。
意外と、この時期採集してきた幼虫を飼育してみると、羽化まで時間が掛かります。
例として、昨年2月採集の♀に関しては先月やっと羽化し、
♂に関しては、晩秋に大方が羽化しましたが、まだ3齢を続けているものがいます。

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