ブレずに継続、これからも。

こんにちは。ガバ沼です。
採集だけでなく、国産・外国産問わずブリードも行っております。
本格的に始めてから10年近くになりますが、アンタエウスに関しては序盤から最も力を入れており、
自宅の飼育スペースの9割近くをこの虫が占めています。

魅了されたきっかけは、私がまだ「幼虫」だった頃のことです。
外国産昆虫の輸入に関して規制が緩和され、今のような状況になる少し前、
標本を生で見る機会がありました。
まともに国産のオオクワガタでさえ、手に取った経験がなかった私には、
その逞しい姿は衝撃的なものでした。
重厚感のある体にとてもマッチした、太さのある大アゴを備え、
その産地による内歯位置の変異、及びそれによる全体の印象が大きくばらつくことから、
実にコレクション性が高い虫であると思っております。
現在は3亜種に分類されていますが、
その中で最大となるのが、今回ご紹介する原名亜種(Dorcus antaeus antaeus)です。
産地は、ブータン王国の中央部にあるトンサ県。
大変有名な血統で、昔からブリードされている方であれば、
一度はその名を聞いたことがあると思います。

個体によっては、羽化に支障の出る状態の悪い蛹室を作ることがあります。
実際にどうなのかを確認するため、たまに天井を取り除いて「露天掘り」を行うのですが、
この個体は蛹を確認した時点で、兄弟達の中でも際立った逞しさがあったものの、
蛹室が狭すぎたため、先に羽化した兄弟の蛹室へ移して羽化させました。

上の個体の蛹時代です。
この頃から重厚感のある姿をしています。

先に羽化した個体です。
現状、F9と非常に累代が進んでいますが、兄弟でも印象が若干異なります。
1枚目の画像の個体と比べると、頭幅や大アゴの湾曲具合と太さでやや見劣りします。

以上、この血統で現在羽化している80mmUPの個体の一部をご紹介しました。
まだ兄弟で蛹のものもおりますし、別産地のものも多数おりますので、
その飼育の方法も併せ、これから少しずつ紹介したいと思います。

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