もう幾つ寝るとお正月。
お正月には材割って、ヒラタを出して遊びましょう。
・・・とは、昔からよく言ったものですね。
どうも、無銘何処守権兵衛です。
2018年最後の投稿は、
特徴らしい特徴が何とも言えず、フォルムはシャープではっきりしているが、他のヒラタとの違いが今一つはっきりしない
”ベトナムヒラタ”
を紹介します。
※入荷個体ではありません。
ベトナムヒラタの特長は…というとこれがなかなかに難しいです。
内歯は下がり傾向、ギザギザは比較的はっきりと発達し、前胸の形が特徴的と言えば特徴的、といったぐらいでしょうか。
全体的なフォルムのバランスはホンドヒラタに近いですが、一回り大きくなるようです。
表現が難しいのですが”整っている”フォルムのヒラタと言えるでしょう。
ベトナム北部を中心に広域分布し、個体ごとの変異も大きいようで今一つはっきりした特長を述べることが難しいヒラタです。
ベトナム以外の分布としては、
・中国(海南島)
・ラオス北部
・ミャンマー北部
に分布するものもベトナムヒラタ、とされています。
一般に流通するのは、ベトナム北部の個体です。(そもそも流通自体が少ないですが)
・イェンバイ
・ハザン
・カオバン
あたりのラベルは割と見る気がします。
先端歯は比較的よく発達します。
ツシマヒラタ、イキヒラタ、ゴトウヒラタといった大陸由来と考えられる日本のヒラタにもよく見られる傾向ですが、それらに比べると随分ベトナムヒラタの方が太くガッシリしています。
九州北部や、日本海側離島のヒラタでは、種としてはホンドヒラタの括りになりますが先端歯が発達する個体が見られるようです。
(福岡北部離島や山口県相島、萩大島、隠岐諸島など。いずれ採集してみたいですね。)
太すぎず、細すぎず、内歯下がり安定で先端歯は発達。
こういった特徴から見るとベトナムヒラタは、カタチ的にはどちらかというと日本海側の離島のヒラタの方がツシマ系よりは近いのかもしれません。
ついでに。
何処守流 産卵セットについて
さて、このベトナムヒラタ。
飼育については、例によって他のティタヌスと特に変わりません。
今まで特に触れてなかったのですが、筆者はティタヌス系のブリードでは、
この3点セットを基本としています。
ほとんどの個体がこれで産みます。
このセットで産まないワガママな個体に関しては、マットを微粒子にしたり、材をより固いものを選ぶ、柔らかいものを選ぶなどして何らかの工夫を施すと、産んだり産まなかったりします。(弊社の材は固さおまかせなので、気に入った固さでなくても外れ扱いせずとっておくと出番があるかもしれません)
ティタヌス系全般に使えますので、とりあえずティタヌスで失敗したくない方、試してみるといいかもです。