阿弗利加の宝

こんにちは、まめごらいあすです。
たまにはブンブンについてご紹介します。

クラッツオオツノカナブン
Mecynorhina kraatzi

個人的にはアフリカのブンブン最高峰の内の1つと思っています。
最高峰が乱立する時代ですがどれも素晴らしい虫なので仕方ありませんね。
クラッツには上翅の黄色模様の線がつながらない特徴?のマリアナという亜種がいるらしいですが詳しい情報は不明です。最近ではマリアナの入荷は見られません。

ブリードは難しいという噂を聞いたのでWD入手時は慎重にセットしましたが幼虫が4匹しか採れませんでした。WDなので当たり外れもありますが入荷して日数が経過していることも原因だったと思います。マットはカブトで使用しているものをやや乾燥気味で使いました。このマットを使用してF1世代では問題なく卵しました。

幼虫は 高温に弱いらしいとのことでしたので18℃で飼育しました。マットは低添加ではなくスタンダードなカブトマットを使いましたが、拒食や☆になることもなく育ちました。 幼虫期間は 8ヶ月ほどで繭になるものもいれば1年半とまちまちでした。その後の羽化~ブリードは順調で、ポリフェムスなどのアフリカのブンブンの飼い方が分かっていれば難しくないように感じられました。
得られたF2の幼虫では24℃程度にて管理し、☆になることなく順調に羽化・ブリードができました。ただし、蛹の状態で24℃以上では上翅先端が閉じなかったり下翅が飛び出したままになったりと羽化不全になった個体が見られました。低温飼育だったF1は羽化した成虫は比較的大型だった事に対し、温度高めのF2は全体的に小ぶりでした。以上を踏まえて、幼虫~羽化までは18~22℃での飼育が良いと思われます。産卵は24℃でも産みますが、卵は幼虫と同じ温度が良いでしょう。



Mecynorhina属の♂の前脚はゴツい

上翅のラインが繋がっていないタイプ
♀ 後ろから
後脚けい節に突起あり
♂ 後ろから
後脚けい節に突起なし
突起の有無に何の意味があるだろうか
体毛はフワフワしている

クラッツ・ポリフェムス・サバゲなどは繭を乾燥させる必要がなく、繭をケース面に密着させて作成するため蛹室内が観察しやすいので飼育しやすいでしょう。カブトと違い、飼育の温度管理がシビアなところが難点です。
私も初めてポリフェムスを見た際は、個性の強い虫で、好んで飼育する人は少ないのではないだろうかと思っていましたが今ではすっかりブンブンの飼育を楽しんでます。アフリカのブンブンは種類が多く、色彩が多様で頭角も立派に発達するので生き虫でも標本でも楽しめます。しかし、臭いがキツイものもいるのが難点です。

クラッツなどの幼虫は初齢くらいの時期に共食する事があるので、個別飼育がおすすめです。3令ではまとめて飼育しても問題なかったりしますが、サイズは小さくなります。最初は小さなプリンカップで管理し、大型を狙うなら3令では個別に800~1400mlのボトルで飼育すると良いでしょう。

コメントを残す