ボルネオのオオカブト

こんにちは、まめごらいあすです。

今回はボルネオに生息するオオカブトについてご紹介します。

ボルネオ島(カリマンタン)は北部がマレーシア・ブルネイ、南部がインドネシアの領土になっています。島の名称が複数あることの理由については、ここでは割愛しますが、各自で調べてみるのも良いと思います。

さて、虫の入荷はふつう、ボルネオカリマンタンのどちらかの名称で入荷しています。
詳細産地はショップに尋ねてみるといいでしょう。昆虫を採集して集めて輸出した集積地の可能性もあるので大まかな産地になることもあります。詳細産地に拘る場合は実際に採りに行くしかありませんね。

ボルネオ島に生息するオオカブトはアトラスとモーレンカンプがいます。どちらもカルコソマ属です。

スマトラ島産のアトラスオオカブト
Chalcosoma atlas keybo
ボルネオ島の個体とは同亜種で特に差異はないので参考までに

ボルネオ島のアトラスオオカブトはメジャーな産地であるスマトラ島と同じ亜種で形状に差異はありません。ボルネオ島低地に生息しています。大陸と陸続きであった際の移入種との説があります。

モーレンカンプオオカブト
Chalcosoma moellenkampi
上からはアレだが横から見るとカッコいい

モーレンカンプオオカブトはボルネオ島とその南部にあるラウト島に生息している固有種です。オスは上から見ると胸角基部が窪んでおり、横から見ると体高が高く、大型個体は頭角が胸角より長く根元側小さな突起があり、足は細長い外見をしています。他のカルコソマ属と比較しても異様なスタイルです。メスはアトラスと同程度の大きさですが胸部が狭まっており洋ナシのような体系をしています。

入手に関して、ボルネオの入荷は不安定で大量の入荷する時もあればごくわずかな時もあるので値段を気にせずに欲しい時に好みの個体を買いましょう。用品はいくらでも安さを追求できますが生体はそうはできません。野外で採集されるのでそれなりにコストやリスクがありますので価格が高めになってしまうのは仕方がないことです。ネシア便で数百円の虫もいますけど物価が低くかなり採れるのでしょうね。

飼育に関して、オスは気性が荒いのでペアリングするとき以外は個別で飼育しましょう。産卵した卵は弱いので採卵するときはメスを別のセットに移してから、しばらく経過した後に割り出すと安定した卵が得られます。余裕があれば卵が孵化するまで放置しておくのが安全ですが、野外品には卵を吸汁するダニが付いているので定期的に割り出した方が被害が少なくなります。野外品は発酵の進んだマットであるなら選り好みせずに産んでくれます。多産なので産卵済みの軽いメスを選ばなければ産卵は容易です。

産卵にはこんな適当なマットでも産んでくれます。
もちろんガス抜き・雑虫処理してから使用してください。

幼虫は、高温に弱く20~24℃付近が相応しいです。卵の孵化後はメスの成長が早いようで、同時期に孵化した個体では、成長が早い2令幼虫はおおかたメスのような気がします。オスが3令になるまでの期間はメスよりも長いです。また、雌雄で羽化ズレがあるので継続してブリードするのが難しい種類です。年中入手が比較的簡単なので時期をずらして複数ペアを購入してブリードすれば問題ありませんがスペースに余裕がある場合に挑んでください。他には雌雄で温度差を付けることですが、それでもズレが生じますし大型のオスは作出難しいと思います。幼虫も気性が荒いので単独飼育推奨です。

幼虫飼育はこのマットがいいかもしれません。
筆者は使ったことがありません

なお、幼虫は現在販売中です。

メスは8~12ヶ月、オスは1~2年ほどの幼虫期間です。羽化から活動開始まで1~2ヶ月あります。
カルコソマは大型個体の作出が難しいですが、大型を羽化させることに挑むことが本種を飼育する楽しみの一つだと思いますので頑張ってみてはいかがでしょうか。

そのほか、ボルネオはカブトハナムグリの宝庫であるので、こちらもぜひ、調べてみてください。

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