ざっくり。ヒラタ語り。玖:最西端から。

さて、お久しぶりです。
ヒラタの事ならなんでもござれ。
無銘何処守権兵衛です。

久々に離島ヒラタが入荷しました。

サキシマヒラタ
Dorcus titanus sakishimanus
63mm
与那国島産

国産ヒラタとしては最大クラスに大きくなる、サキシマヒラタです。

しかも!
今回はやや珍しい、与那国島産の個体です。

サキシマヒラタは主に八重山諸島に分布し、

石垣島ラベルを中心に、たまに西表島ラベルが出回っています。
主に出回るのはこの2産地なので、与那国島の個体は珍しいと言えるでしょう。

また、筆者はまだ見たことはありませんが
同じく八重山諸島の小浜島、竹富島にも生息しているようです。

島々に分布しているとなると、島ごとの特長が気になるところですが…
サキシマヒラタに関して言えば、島ごとに大きな特徴 と呼べるものは特に無いようです。

内歯に目をやれば、国産ヒラタとしては特徴のある内歯中央型です。
頭楯は、やや幅広な印象を受けますね。

アマミヒラタやトクノシマヒラタ、ハチジョウヒラタB型を彷彿とさせる歯形ですね。

サキシマヒラタの飼育していて面白い点と言えば、やはり、

とにかくでかくなる!

という点でしょう。
国産ヒラタでありながら、その迫力は外国産のオオヒラタに迫る物があります。
菌糸ビンで70mmオーバーの個体は容易に得ることができ、75mmオーバーも作出可能です。
ちょろい!でかい! これはやみつきになるかもしれません

また、このサキシマヒラタ。遺伝的にはホンドヒラタと比較的近いようです。
本州から最も離れた島々に分布する亜種でありながら、他の島のヒラタよりもホンドヒラタに近い、というのは興味深いですね。
これは本州や八重山諸島がまだ中国大陸と地続きであった時代があったこと が関与している可能性があるみたいです。
気になる方はぜひ、調べてみると面白いかもです。

今回はこんな感じで。
比較的珍しい与那国島ラベル、如何でしょうか?

累代を重ねて、掛け戻しのタイミングをきっかけに採集に行くのも、ありかもしれませんねー。

コメントを残す