お久しぶりです。
無銘何処守権兵衛です。
本格的なクワガタのシーズンですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
河川敷のヤナギや、クヌギのウロをほじくったり、バナナトラップを仕掛けたり。ヒラタとは、出会えましたでしょうか。
私は先日、沖縄県のとある島に行ってました。
狙いはもちろん・・・オキナワヒラタですね。
今回のブログでは、離島での採集時に抑えておきたいコツやポイントを紹介します。近々旅行を考えている方、ついでに狙ってみてはいかがでしょうか?
なお今回は、あくまで採集方法についての内容がメインであり、採集風景の画像はありませんので、悪しからず!
離島でできるクワガタの採集方法としては
・網でとる
・樹液でとる
・灯火でとる
・果実トラップでとる
の主に4通りの方法が挙げられます。
旅行ついでの採集ではなく、本格的な採集なのであれば全部試しても良いでしょう。
全ての採集方法に共通してですが、光源は
・ヘッドライト
・懐中電灯
の2本体制で臨むのがおすすめです。
1本だけだともし片方電池が切れたら夜道は真っ暗で危険です。
また、ケチらずに奮発してできるだけ明るいものを買っておくと、現地でそのありがたみを実感します。
飛行機の場合、リチウムイオン電池式は電池の預け入れが出来ませんので、この場合は予め電池を外して手荷物に入れておくことが必要になります。
・虫除けスプレー
飛行機の場合、缶のものは持ち込みも預け入れも出来ません。
液体タイプのものを用意するか、現地調達が良いでしょう。
ではまず、網でとる場合。
これは出来るだけ長い網を用意しておきたいですね。
少なくとも2m以上、伸縮可能 な網だと理想的だと思います。
例えばこれとかですね。
【注意!】
荷物が大きくなりやすいので、飛行機の場合、他の荷物との兼ね合いを考えた方が良いでしょう。
また、ハチなどの有毒生物にも注意しましょう。
当店でも応急処置用として
ポイズンリムーバー、取り扱っています。
ぜひ携行しておきましょう。
次に樹液でとる場合。
クヌギやコナラの木に樹液が出ていれば、そしてさらに穴があれば、その奥にヒラタは潜んでいることが多いです。
ただしどの木についているかは地域性があります。
特に離島では思わぬ木についていることもありますので、怪しい木は一通り見ておいた方が良いでしょう。
穴の奥にクワガタが潜んでいる・・・。
このような時には、固めの針金やピンセットなどで掻き出す方法が有効です。
先端にギザが付いている方が、滑りにくくて良いでしょう。
先端がまっすぐな物と、曲がっているものは状況に応じて使い分けましょう。
洞が入り組んでいる場合、曲がっているものが役立つ場面があると思います。
【注意!】
ウロの樹皮などは絶対に剥がさないようにしましょう。
ウロを壊してしまうと、2度とそのウロにクワガタが寄り付かなくなってしまいます。今採れても、来年以降ずっと採れなくなってしまうので、絶対に壊してはいけません。
網での採集同様、ハチなどの有毒生物には注意しましょう。
また、飛行機の場合、ピンセットは預け入れ荷物の方が良いでしょう。
先端が尖っていると危険物と判定され、没収されてしまうこともあり得ます。
灯火でとる場合。
ヒラタは飛翔性は他のクワガタに比べると弱めですが、♀や小型♂はこの方法でも採れます。
本土ではレアケースですが離島の場合、大型♂が飛んでくることもあるようです。
最も準備が要らず、お子様連れでも選択しやすい方法ですが、旅先でレンタカー必須です。
また、近年では灯火がLEDに変わってしまっている地域も多く、LEDでは飛んでくる確率が下がります。また自動販売機にも比較的良く飛んでくるため、見かけたら確認しておくと良いでしょう。
何よりもポイントが重要となりますので、採れるポイントをホテルや旅館の方、地元の方から聞いておくと吉かもしれません。
時間帯は夜8:00以降がおすすめです。
【注意!】
ポイントが当たってなければ全く取れません。
また、採れるポイントであっても、そのポイント自体が地元で有名なスポットになっていると、自分より早く採りに来た人がいるとまず採れません。
自然の中での採集とはまた違った難しさがあります。
最後に、果実トラップで採る場合。
離島のヒラタにはかなり有効な採集方法です。
半面、本土のヒラタにはやや効きにくい印象があります。
他の採集方法に比べると取扱い注意点は多く、抑えるポイントは抑えておく必要があります。
トラップの作り方としては、
バナナやパイナップルを適当なサイズにカットし、焼酎に漬け込みます。
果物はできるだけ見切り品の安物を使うのがおすすめです。
単にもったいないからという訳ではなく、腐りかけの方がクワガタが寄ってくる確率が高いのです。
お好みで黒糖をまぶしても良いでしょう。
ドライイーストを添加すると、発酵の進みが良くなります。
発酵度合いが大事であるため、出発の4~7日前に準備しておきましょう。
ハエなどが入らないように密封した容器で、夏なので30℃近くなる場所に放置しておけば良く発酵が進むでしょう。
できたトラップはストッキングやタマネギの袋などに入れるのが定番です。
私は排水口用の不織布 を愛用しています。
トラップを仕掛ける場所は狙いの虫が付く木の近くが基本ですが、設置場所を木に拘る必要はあまりありません。
それよりも近くにいる昆虫を目印とした方が良く、チョウが飛んでいればチャンスのある場所かもしれません。カナブンが飛んでいればより確率の高い場所と言えるでしょう。
ヒラタ狙いなら木の根元に床置き、ノコギリやカブトなどを狙うなら枝につるしておくと良いでしょう。
なお、あまり目立つ場所に仕掛けると、せっかく虫が寄ってきても他の人に採られてしまうかもしれません。やや目立ちにくい場所が良いでしょう。
【注意!】
果実トラップは注意事項が多いです。
ミスするとトラブルになりかねないので、 しっかり押さえるべきポイントを把握したうえで使用しましょう。
まず梱包。
強烈に臭いため、飛行機やレンタカーで漏れてしまうと一大事です。
小分けにしてしまう、袋は3重、4重にし、テープでしっかり口を固定する、袋の口はしっかり結ぶ、など、厳重な漏れ対策が必要です。
次に回収。
仕掛けたトラップには回収の義務が生じます。
最終日には必ず回収しましょう。
最後に廃棄。
回収後の果実トラップは、確実に現地で廃棄しましょう。
狙いの昆虫以外にも微小な昆虫が付着しており、そのまま持ち帰ってしまうと外来種となってしまう可能性があります。
とはいえ宿に捨てるのは迷惑ですので、トラップの中身は現地の屋外で処分しましょう。土に還らない袋の部分は、良く洗ってから持ち帰りましょう。
ルールとマナーを守って楽しく採集
この夏一番の思い出をぜひ作ってみましょう!
来年も採集が楽しめるように、たくさん採れ過ぎたら、飼わない分はリリースしましょうね。