あけましておめでとうございます、から早何日。
皆様、河川敷でヒラタは出せましたでしょうか。
割っても割っても、次から次へと出てくるのはレクタス。
1年のスタートはそんな感じになりました。
どうも、無銘何処守権兵衛です。
今回は、”フィリピンヒラタ”を紹介します。
フィリピンヒラタ と一口に言っても、この名前で入荷してくることはほとんどなく、大概、島の名前や産地の名前を付けて、○○ヒラタ という名称で入荷してきます。
・ルソンヒラタ
・テイオウヒラタ
・キリーノヒラタ
・マリンドッケヒラタ
・シブヤンヒラタ
・サマールヒラタ
・オーロラヒラタ
時折見かける名前はこんなところでしょうか。
これらのヒラタは、現在の分類では全て”フィリピンヒラタ”とされ同一種 ということになっています。
ざっくりとした内歯の形状の傾向としては
内歯上がりグループ
・ルソンヒラタ(東側)
・テイオウヒラタ
・オーロラヒラタ
内歯下がりグループ
・ルソンヒラタ(西側)
・キリーノヒラタ
・マリンドッケヒラタ
・シブヤンヒラタ
・サマールヒラタ
こんなところでしょうか。
ルソン島東部が内歯上がり、それ以外は内歯下がりの傾向があるようですが、同産地でも内歯が上に出たり下に出たり、あるいは中間系だったりと形状が安定しない場合もあるようです。(ネバービスカヤ州が有名ですね。)
この内歯の形状に、生きていくうえで有利な要素があるのか否か、興味深いところですね。
(たとえば生息地が重複する他のカブト・クワガタに対する勝率とか)
しかし、これら全部紹介するのは中々に大変なので、内歯上がりと下がりのグループから各1つずつ紹介してみたいと思います。
そんなわけで、
まずは上り代表 テイオウヒラタ。
フィリピン産ヒラタの内歯上がり代表種と言えば、このテイオウヒラタ でしょう。
東ルソンヒラタのうち、カタンドゥアネス島産の個体を指して特に”テイオウヒラタ”と呼ぶようです。
あくまで”テイオウヒラタ”という名称は”通称””流通名”であり、
フィリピン一帯に生息( パラワン、ミンダナオは除く)するヒラタの種名はどれもこれも(少なくとも現状では)”フィリピンヒラタ”という点は覚えておくとどこかで役に立ったり立たなかったりするかもしれません。
ティタヌスの内歯上がりのグループの中では、最も太く、立派なことから人気のあるテイオウヒラタ。
パッと見では同じく内歯上がりであるスラウェシヒラタとなかなか分かりにくいものですが、頭楯の形状で見分けられることは、覚えておくと良いでしょう。
頭楯の形状が、こんな感じで何となく違います。(これで、見分けられるようになりましたね!)
他にもテイオウのほうが太くなりやすい、大型になりやすい といったものがあるようですが、あくまで傾向的なものであり、見分ける点としてはこの頭楯 が一番分かりやすいと思います。
では他の東ルソンヒラタや、オーロラヒラタと比べ、テイオウヒラタは何が違うのか、と聞かれると、おそらく産地以外は同じ物でしょう。
形態的な特長に差異はほぼ無いものと思われます。
このような大型ヒラタのブリードには、
安定して使えるコバエシャッター中 もよいですが、
100mmを超える大型種については
コバエシャッター大 で組んでみるのもおすすめです。
また、成虫管理は、プリンカップだとオオヒラタ系には破られることがあるため、♀であっても
クリアースライダーのようなプラケースを推奨します。
オオヒラタの♂に使用の場合でも、このサイズで十分ですね。
では次回は、内歯下がりのフィリピンヒラタと参りましょう。
次回をお楽しみに?