こんにちは。ガバ沼です。
今回はある意味特殊なカブトムシ、クワガタムシの採集方法について紹介したいと思います。
この時期、コンビニエンスストアや、温泉旅館の照明に飛来した、
カブトムシやクワガタムシを見たことがありませんか?
夜に活動する昆虫は、触角から感じ取る匂いだけでなく、
視力があまり発達していない代わりに、
紫外線を含んだ月明かりを頼りに活動します。
そのため活動中により近く、強力な紫外線を含む光源があると、
そこへ向かって飛んで行く習性があるのです。
特に新月の日では、人工の光源に軍配が上がるため、大チャンスです。
近頃は殆どの街灯が、紫外線を殆ど放出しないLEDに置き換わり、
まだ辛うじて残っている水銀灯や、工事現場照明などに使われている、
メタルハライドランプが設置されている所を狙うのが、
クワガタ採集の近道といえるでしょう。
しかし、そんなポイントは非常に限られているため、
自分で光源を用意して採集をするという選択肢があります。
それがライトトラップです。
インバーター付発電機(レギュラーガソリンで作動)、
バラストレス水銀ランプ(重苦しい安定器は不要です)、
及びHIDハンディライトを利用した、計570Wのセットです。
このように2灯配置し、背景に白い幕を張ります。
幕に止まる個体もいれば、地面に着地する個体もいます。
ここから紹介するのは、どれも栃木県及び群馬県で採集できたものです。
※採集地の特定防止のため、一部画像に加工を施しています。予めご了承ください。
ミヤマクワガタの♂とアカアシクワガタの♀
ミヤマクワガタは、山間での採集における代表格です。
この個体はタバコの箱と比べてもずいぶん小柄ですが、
近年はこのサイズが非常に多くなっています。
私自身、群馬では3回目の夏を迎えますが、
年々サイズダウン、個体数が減少している気がします。
アカアシクワガタの♀は表面こそ漆黒ですが、
裏返すと脚の付け根だけでなく、全体的に赤めなのが特徴です。
コクワガタの♂
チャーム近郊でもメジャーな種類となります。
この個体は小柄ですが、ミヤマクワガタを狙って標高のあるブナ帯、
市街地に近かったりして、競合するような種類が見当たらないポイントでは、
大きな個体を見ることができます。
アカアシクワガタの♂
出身地の北海道では平地でも見かけることがありましたが、
関東地方ではミヤマクワガタがいるような土地でないと、
見つけることが難しい種類です。
また、このように大アゴがよく発達した個体も、近年では少ない気がします。
ミヤマクワガタの♀
大柄でツヤがあり、大アゴが太いです。
♂と同様、裏返すと脚の付け根にオレンジ色の紋があります。
ライトトラップは簡単なものでも、個体数の多い場所では効率的な方法となり得ますが、
ガなど沢山の羽虫も寄せ付けてしまいます。
また、近隣に民家があったり、走行する車に光が当たってしまうような、
他者に迷惑を掛けるような場所を避けて行いましょう。