まめごらいあすです。
個性的なカブトムシをご紹介します。その2
ティティウスシロカブト
Dynastes tityus
アメリカ南東部に生息しています。
ティティウスはヘラクレスオオカブトも含まれるDynastes属最小の種です。大型個体でも60㎜程度です。
特徴は体型が太短く胸角突起はやや長め、体色はヒルスのようなべっ甲色で上翅に黒点があります。
最近は野外品の入荷はなく、かつて入荷した野外品からのブリード個体が流通しています。
ティティウスは羽化後、3~6か月ほど 休眠します。 個体差でより長く休眠することもあります。
ティティウス以外にDynastes属ではヒルス、マヤ、モロンなども休眠します。
ホンジュラス産のヒルスは休眠も幼虫期間もメキシコ産の個体とは異なっています。メキシコ産は幼虫期間は2年、休眠期間は半年ほど、ホンジュラス産は幼虫期間1年、羽化後1か月後に活動開始します。上記を踏まえて、ヒルスは生息地ごとに生態や体の形状が違うので、 産地別で細かく見ていくと新しい発見があるかもしれません。
グラントは休眠はしないものの卵の期間が半年以上もある場合があります。
同属の南米に生息するヘラクレスは休眠しないので、 シロカブトの休眠するしないに関してはいずれも環境に適応した結果なのでしょう。
ブリードは活動のズレさえなければ簡単です。幼虫期間は1~1.5年程度です。チャームポイントは休眠明けの活動を開始したオスのにおいが強烈なことで、隙間の多いケースで飼育するとにおいが部屋中漂います。コバシャなどにおいが漏れにくいケースの場合はフタを開けた瞬間が最も強烈です。カブトの中ではトップレベルのにおいなので興味本位で飼育してみるのもおすすめです。