ざっくり。ヒラタ語り。拾陸:西と東のぴりふぁー

すっかり気温も落ち着き、どころか寒くなってきましたね。
どうも、無銘何処守権兵衛です。

皆さんは、生体を購入・あるいは採集するとき、何を大事にしていますか?
形、産地、値段・・・その他いろいろあるとは思いますが、筆者は産地(とその差)を大事にしています。

例えば、ホンドヒラタ。
西日本ではおなじみのクワガタですが、東日本ではなかなかお目にかかれません。採集には少し技術の要るクワガタ、といえるでしょう。

ヒラタクワガタは地味ながら奥が深くて深い、深みのある奥ゆかしいクワガタで、産地と形状の関係については、諸説ありますがこのような説を聞いたことがあります。

・全体的に東日本産は小型、西日本産は太く大型化する傾向がある。
・新潟県の一部地域で、ギザギザの消失した個体が一定数見つかるエリアがある。
・伊豆諸島産では下腹部が丸みを帯びる。
・隠岐諸島産は先端歯がツシマヒラタの様に発達するものがいる。
・九州北部産でツシマヒラタの様に大あごが長くなる個体が存在する。また、先端歯がツシマヒラタの様に発達するものがいる。
・宮崎県産は内歯の位置が通常より上がるものがいる。
・屋久島産は体福が太くなる。

・・・と。
私が聞いたことがあるのはざっとこのぐらいになります。
真偽のほどは分かりません。
これから確かめていく必要があるのでしょう。

そんなわけで実は奥深いホンドヒラタですが、所変われば個体の傾向も若干変わってくるような感じがします。
今回は、その一例を紹介しましょう。
(これらは過去に撮影されたサンプル画像となります。)

群馬県産
愛知県 南知多町産
愛媛県 今治市産
鹿児島県 屋久島町産
島根県 松江市産
富山県 富山市産
静岡県 島田市産
東京都 青梅市産

どれも同じに見えるかもしれません。
実際、混ぜられたら筆者も見分けがつかないかもしれませんが・・・
同一種でも、このように収集して比較するのもまた、なかなか面白いものです。

さて、ホンドヒラタで現在販売中は・・・
愛媛県産が販売中ですね。B品ですが、60UPとなかなか立派なサイズです。

販売中個体A
販売中個体A 別角度
販売中個体B
販売中個体B 別角度

現在の販売中の2個体はこんな感じです。
B品ですので、難はありますがブリードには使えるのではないかと思います。
加温して早めに組んだ方がいいかもしれません。
愛媛県今治市産との事で、先に挙げた個体と似た産地となります。

また、自己採集の虫では、ラベルに市町村地区までの詳細産地を記載できるのも魅力ですね。これは購入品ではなかなか詳細まで記載されていることは少ないため、大きな利点と言えます。
「採る」スキルを磨くのも、昆虫を楽しむ上での醍醐味の一つですね。
特にヒラタは、コクワの様に簡単すぎず、かといってオオクワの様に難しすぎない 程よい難易度での採集が楽しめます。
東日本なら河川敷の柳、西日本なら王道のクヌギ林、離島ならタブノキと、好む環境が異なるのも面白い点ですね。実はまだ何種類か含んでたりして。

ルアーケースは採集時の必需品ですね。
このケースでは仕切りの取り外しが可能な為、大物も収容可能です。
カブトムシには狭そうなので、クワガタ専用になりますね。
夏の樹液採集ではもちろん、冬の材割り採集でも使えます。

ただし、先に述べた詳細産地の情報は、ラベルには記載したとしてもインターネットやSNS上では市町村より細かい情報(要は採集ポイントが特定できてしまうような情報)はむやみに公開しないほうが良いでしょう。
詳細産地を公開すると、乱獲につながってしまう可能性があるためです。
あなただけの秘密のポイントが、荒らされて絶えてしまい、来年以降は二度と採れなくなってしまうかもしれません。
なので、あなただけの秘密にしておきましょう。

こういったラベルで産地ごとにきちんと管理するのが、おすすめです。

今回はここまで。
ヒラタは冬になっても楽しめるので、本当に良いクワガタですよね。

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